【薬膳×育毛】髪のために食べるべき食材&簡単レシピ

中医学(中国伝統医学)では、髪の健康は「血(けつ)」と「腎(じん)」が深く関係していると考えられています。薬膳は、これらを補い、髪を強く・健康にすることが期待できます。薬膳を生活に取り入れることで体全体が整っていきます是非お試し下さい!

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薬膳とは?

薬膳(やくぜん)とは、中医学(中国伝統医学)の理論に基づき、食材の持つ性質や効能を活かして健康を維持・改善するための食事のことです。単に「体に良い食べ物」ではなく、一人ひとりの体質や体調に合わせて食材を選び、バランスを考えて作るのが特徴です。


薬膳の基本的な考え方

1. 五性(ごせい)— 食材の温度特性

食材には体を温めたり冷やしたりする性質があります。体調や季節に応じて適切なものを選びます。

  • 寒性:体を冷やす(例:きゅうり、スイカ、豆腐)
  • 涼性:やや冷やす(例:緑茶、バナナ、大根)
  • 平性:どちらでもない(例:米、小豆、ナツメ)
  • 温性:やや温める(例:生姜、黒ごま、鶏肉)
  • 熱性:体を温める(例:唐辛子、羊肉、ニンニク)

💡 薄毛や育毛には、「血行を良くする温性・熱性の食材」が効果的!


2. 五味(ごみ)— 味ごとの働き

味にもそれぞれ異なる作用があり、バランスよく摂ることで健康を保ちます。

  • 酸(すっぱい):収れん作用(髪のツヤを保つ)→ 梅、黒酢
  • 苦(にがい):熱を冷ます(余分な熱を排出)→ 緑茶、ゴーヤ
  • 甘(あまい):滋養強壮(エネルギー補給)→ 米、ナツメ
  • 辛(からい):発散・血行促進(血流を良くする)→ 生姜、シナモン
  • 鹹(しおからい):腎を補う(髪を強くする)→ 昆布、黒豆

💡 育毛には「甘・辛・鹹」のバランスが大切!


薬膳のメリット

自然な方法で体調を整えられる
副作用が少なく、日常の食事に取り入れやすい
季節や体調に合わせた食事ができる
体の根本的なバランスを整え、長期的な健康維持が可能

薬膳と育毛の関係

中医学では、「髪は血の余り(髪は血の延長)」と言われ、**血(けつ)腎(じん)**が髪の健康に深く関わります。

  • 血が不足すると → 髪が細くなり、抜け毛が増える(鉄分不足、貧血など)
  • 腎が弱ると → 髪が白くなったり、ハリ・コシがなくなる(加齢、ホルモンバランスの乱れ)

💡 薬膳で「血」と「腎」を補うことで、薄毛や抜け毛を改善できる!

薬膳の観点から育毛や薄毛改善に役立つ食材を紹介します。特に女性の薄毛(例えば、休止期脱毛症やホルモンバランスの乱れによる脱毛)に適したものを選びました。

育毛・薄毛改善に役立つ薬膳食材

1. 気血を補う食材(髪の成長を促進)

  • 黒ごま:血を補い、髪を黒く艶やかにする
  • クコの実(枸杞子):血流を改善し、髪に栄養を届ける
  • なつめ(大棗):血を補い、ストレス緩和にも効果的
  • 鶏レバー:鉄分が豊富で、血の不足による脱毛に良い

2. 腎を補う食材(髪の健康を維持)

  • 黒豆:腎を補い、髪の老化を防ぐ
  • 山芋(山薬):腎を強くし、ホルモンバランスを整える
  • くるみ(胡桃):腎を養い、髪の乾燥やパサつきを防ぐ
  • 海藻類(わかめ・昆布):腎を補い、髪のツヤを保つ

3. 気を巡らせる食材(ストレス性の薄毛に)

  • 陳皮(みかんの皮):気の巡りをよくし、ストレスを緩和
  • シソ(紫蘇):血行を促進し、髪に栄養を届ける
  • 生姜:血流を良くし、頭皮の冷えを防ぐ

4. 消化を助ける食材(栄養吸収を改善)

  • 山査子(サンザシ):消化を助け、栄養を髪に届ける
  • 大根:胃腸の働きを整え、栄養の吸収を促す

おすすめの薬膳レシピ

①黒ごまとクコの実入りお粥

効能

  • 黒ごま:血を補い、髪にツヤを与える
  • クコの実:血行を促進し、髪の成長をサポート
  • なつめ(オプション):胃腸を整え、栄養吸収を助ける

材料(2人分)

:1/2カップ(約100g)
:3カップ(600ml)
黒ごま(すりごま推奨):大さじ1
クコの実:大さじ1
:少々(お好みで)
なつめ(刻む)(オプション):2~3個

作り方

1️⃣ 米を洗う → 30分ほど浸水させ、ザルに上げる
2️⃣ 鍋に水と米を入れ、中火で加熱
3️⃣ 煮立ったら弱火にし、30分ほどコトコト煮る(ときどき混ぜる)
4️⃣ クコの実・なつめを加え、さらに10分煮る
5️⃣ 黒ごまを加え、全体を混ぜる
6️⃣ 塩で味を調え、完成!

甘めにアレンジ → はちみつや豆乳を加える
より薬膳らしく → 生姜を少量加えて血行促進

②なつめと鶏レバーのスープ

効能

  • なつめ(大棗):血を補い、髪に栄養を届ける
  • 鶏レバー:鉄分豊富で、貧血による抜け毛を防ぐ
  • 生姜:血行を促進し、栄養の吸収をサポート

材料(2~3人分)

鶏レバー:150g(食べやすい大きさにカット)
なつめ(大棗):5~6個(半分にカット)
生姜(スライス):2~3枚
長ねぎ(青い部分もOK):1/2本(斜め切り)
:大さじ1(レバーの臭み消し用)
:600ml
鶏がらスープの素:小さじ1(または昆布だしでも可)
塩・こしょう:適量

作り方

1️⃣ 鶏レバーの下処理
 🔹 レバーを水に5~10分さらし、臭みを抜く
 🔹 沸騰したお湯に酒(大さじ1)を加え、レバーを30秒ほど下茹でし、ざるにあげる

2️⃣ スープを作る
 🔹 鍋に水600ml、生姜、なつめ、長ねぎを入れて火にかける
 🔹 沸騰したら鶏がらスープの素を加え、弱火で10分煮る

3️⃣ レバーを加えて煮込む
 🔹 下処理したレバーを鍋に入れ、さらに10分ほど煮る
 🔹 塩・こしょうで味を調える

4️⃣ 完成!
 🔹 お好みでパクチーやごま油を少し加えても◎

美味しく食べるポイント

レバーの臭みを消すには → 牛乳に15分ほど浸してから使うと◎
より栄養をプラス → クコの実(大さじ1)を加えると、血の巡りがさらに良くなる

鉄分補給&育毛効果バッチリの薬膳スープ、ぜひ試してみてください!

③山芋と黒豆の煮込み

効能

  • 山芋(山薬):腎を補い、髪の成長を促進
  • 黒豆:血を補い、髪にツヤとコシを与える
  • 生姜:血行を促進し、栄養を吸収しやすくする       

材料(2~3人分)

山芋(長芋でもOK):200g(皮をむき、一口大にカット)
黒豆(乾燥):1/2カップ(約50g、前日から水に浸けておく)
鶏もも肉(または豚肉):100g(食べやすい大きさにカット)
生姜(スライス):2~3枚
だし(昆布だし or 鶏がらスープ):600ml
醤油:大さじ1
:大さじ1
みりん:大さじ1
塩・こしょう:適量

作り方

1️⃣ 黒豆の下準備
 🔹 黒豆は一晩水に浸けておく(時短する場合は熱湯に1時間浸ける)

2️⃣ 黒豆を煮る
 🔹 鍋に黒豆と水(浸けていた水ごと)を入れ、中火で30分ほど煮る

3️⃣ 肉・山芋・生姜を加えて煮込む
 🔹 鶏もも肉(または豚肉)、山芋、生姜、だしを鍋に加える
 🔹 醤油・酒・みりんを入れ、弱火で20分ほどコトコト煮る

4️⃣ 仕上げ
 🔹 塩・こしょうで味を調え、火を止めて5分ほど蒸らす

5️⃣ 完成!
 🔹 器に盛り、お好みでごまやネギを散らしてどうぞ✨

美味しく食べるポイント

より腎を補うために → クコの実(大さじ1)を最後に加えると◎
黒豆を柔らかくしたい場合 → 圧力鍋を使うと時短に!

髪に栄養を与え、丈夫にする薬膳煮込み、ぜひ試してみてください!

④シソと生姜の薬膳茶

効能:

  • シソ(紫蘇):血行を促進し、髪に栄養を届ける
  • 生姜:体を温め、冷えによる抜け毛を防ぐ
  • はちみつ(オプション):胃腸を整え、体の潤いを保つ

材料(1~2杯分)

シソの葉(赤紫蘇 or 青紫蘇):5~6枚
生姜(スライス):2~3枚
:300ml
はちみつ(お好みで):小さじ1
レモン汁(お好みで):少々

作り方

1️⃣ シソの葉を軽く洗い、水気を切る
2️⃣ 鍋に水300mlと生姜を入れ、弱火で5分ほど煮る
3️⃣ シソの葉を加え、さらに3~5分煮る(色が変わるまで)
4️⃣ 火を止め、茶こしでこしながらカップに注ぐ
5️⃣ お好みではちみつやレモンを加えて完成!

美味しく飲むポイント

風邪予防&リラックス効果UP → クコの実やなつめを加えるのもおすすめ
冷え対策 → シナモンを少し加えると、さらに体が温まる

髪と体を内側から元気にする薬膳茶、ぜひお試しください!

💡薬膳は難しいものではなく、日常の食事の中で食材の選び方を意識するだけでも効果があります。   また、薬膳は体質に合ったものを選ぶことが大切です。ご自身の体質に合う食材を取り入れて、無理なく育毛対策をしてみてください。