
女性の薄毛や抜け毛の悩みを中医学(東洋医学)の視点からみると、髪の健康には「血」と「腎」が深く関係しています。食養生・ツボ押し・漢方を活用した育毛ケアを紹介。自然な方法で髪を育てたい方はぜひチェックしてください。
中医学における髪の健康とは?
中医学では、髪は「血の余り」とされ、血が十分に巡っていることで健康な髪が育つと考えられています。また、「腎」は生命エネルギーの源であり、成長や老化に関わるため、腎の衰えが髪のトラブルにつながるとされています。
- 血(けつ)不足:髪に十分な栄養が届かず、細毛・抜け毛の原因に。
- 腎(じん)の衰え:加齢やストレスで腎が弱ると、髪の成長が遅くなり、薄毛につながる。
- 気(き)の滞り:ストレスや自律神経の乱れで血流が悪くなり、毛根に栄養が届きにくくなる。
体質別!中医学的薄毛の原因と改善法
血虚(けっきょ)タイプ:髪に栄養が届かない
症状:
- 髪が細く、抜け毛が増える
- 顔色が青白い、貧血気味
- 冷え性、めまい、立ちくらみ
改善方法:血を補う食事を心がける
- おすすめ食材:黒ゴマ、クコの実、なつめ、レバー、人参、ほうれん草、豆類、プルーン
- ツボ:三陰交(さんいんこう)、血海(けっかい)を刺激
腎虚(じんきょ)タイプ:ホルモンバランスの乱れ
症状:
- 抜け毛が増える、白髪が増える
- 疲れやすい、腰や膝がだるい
- 耳鳴り、不眠
改善方法:腎を補う食材や生活習慣を取り入れる
- おすすめ食材:黒豆、黒ゴマ、山芋、くるみ、ナッツ、ウナギ、牡蠣、松の実
- ツボ:湧泉(ゆうせん)、腎兪(じんゆ)をマッサージ
気滞(きたい)タイプ:ストレスや自律神経の乱れ
症状:
- ストレスで抜け毛が増える
- イライラしやすい、肩こり
- 胃腸の不調、不安感
改善方法:気を巡らせる食事とリラックス習慣を取り入れる
- おすすめ食材:柑橘類、ジャスミン茶、ミント、香味野菜(ネギ・ショウガ)
- ツボ:太衝(たいしょう)、合谷(ごうこく)を押す
湿熱(しつねつ)タイプ:頭皮の炎症や皮脂過多
症状:
- 頭皮が脂っぽい、かゆみやフケが出る
- ニキビができやすい
- 体が重く、だるさを感じる
改善方法:余分な熱や湿気を排出する食事を取り入れる
- おすすめ食材:緑豆、ゴーヤ、大根、セロリ、苦瓜、ハトムギ
- ツボ:曲池(きょくち)、足三里(あしさんり)を押す
中医学的な育毛ケア方法
食養生(髪に必要な栄養を補う)
- 黒い食材(黒ゴマ、黒豆、黒米、ひじき):腎を補い髪を育てる
- 赤い食材(なつめ、クコの実、レバー):血を補い髪に栄養を届ける
ツボ押し&頭皮マッサージ
- 百会(ひゃくえ):頭の中心にあり、血流を良くする
- 風池(ふうち):首の後ろにあり、自律神経を整える
- 湧泉(ゆうせん):足裏にあり、腎を強化 →育毛に効果的なツボ
漢方薬の活用(専門家に相談)
- 四物湯(しもつとう):血を補い、髪に栄養を届ける
- 六味地黄丸(ろくみじおうがん):腎を補い、加齢による薄毛対策
- 逍遥散(しょうようさん):ストレスによる抜け毛に効果的
まとめ
中医学では、髪の健康は「血」と「腎」が深く関係すると考えられています。薄毛の原因を体質別に分析し、それに合った食養生やツボ押しを実践することで、自然な育毛を目指せます。無理なくできることから始め、体の内側から髪の健康を整えていきましょう。
日々の生活の中で、食事やセルフケアを取り入れることで、健やかな髪を育てることができます。ぜひ、自分の体質に合ったケアを試してみてください!