
育毛に一番必要なこと、それは自分の体質や健康状態を知ること
育毛というと外側からのヘアケアに関心を持っている方は多いですが、実は一番大切なことは「自分の体質や健康状態を知ること」です。なぜなら、髪の健康は体全体の状態と深く結びついているからです。
慢性的に不足しがちな栄養素が原因かも
例えば、体に慢性的に不足している栄養素があるとします。私たちの体は、限られた栄養を最も重要な部分、つまり生命維持に関わる臓器や機能に優先的に回します。そのため、髪や爪のような生命維持に直接関係のない部分はどうしても後回しにされてしまいます。
その結果、髪のツヤが失われたり、抜け毛が増えたりすることがあります。特に、鉄分、ビタミンD、ビオチン(ビタミンB7)、亜鉛などが不足すると、髪の成長に必要なエネルギーや材料が不足してしまいます。
特定の栄養不足と薄毛の関係
体質によって、栄養素の吸収率や代謝能力は異なります。以下の症状が気になる場合、特定の栄養素が不足している場合があります。
💇♀️栄養素 | 🧬不足時のサイン | 🌿改善方法 |
---|---|---|
ビタミンD | 抜け毛増加、骨の弱さ | 日光浴、サプリ、鮭・卵 |
鉄分 | だるさ、顔色の悪さ、抜け毛 | レバー、赤身肉、ほうれん草 |
ビオチン(B7) | 髪が細い、爪が割れやすい | 卵黄、ナッツ、豆類 |
亜鉛 | 頭皮のフケ、免疫力低下 | 牡蠣、牛肉、かぼちゃの種 |
タンパク質 | 髪がハリ・コシ不足 | 鶏肉、魚、大豆製品 |
オメガ3脂肪酸 | 頭皮の乾燥、髪のツヤ低下 | 青魚、亜麻仁油、クルミ |
自分の体質を知る方法
- 血液検査: 体内の栄養状態を数値で確認することができます。特に、鉄分、ビタミンD、亜鉛、ビタミンB群(特にビオチン)のレベルを調べると良いでしょう。
- 遺伝子検査: 自分がどの栄養素を吸収しにくい体質か、または育毛に影響する遺伝的な要因があるかどうかが分かります。例えば、MTHFR遺伝子に変異があると、葉酸やビタミンB12の代謝が苦手な場合があります。
- 食生活の見直し: 自分が普段食べているものを記録し、栄養バランスをチェックしてみましょう。特に偏食や特定の食品群を避けている場合、特定の栄養が不足している可能性があります。
遺伝子検査でわかる栄養関連のポイント
- ビタミン代謝
- ビタミンB群(B6、B9〈葉酸〉、B12)
- MTHFR遺伝子変異があると、葉酸やビタミンB12の代謝が悪くなりやすい。
- ビオチン(B7)は髪や爪の健康に重要で、代謝に関わる遺伝子もチェック可能。
- ビタミンD
- VDR遺伝子が影響し、カルシウムの吸収や骨・毛髪の健康に関わる。
- ビタミンB群(B6、B9〈葉酸〉、B12)
- ミネラル吸収
- 鉄分
- HFE遺伝子により、鉄の吸収力がわかる。鉄不足は薄毛の一因に。
- 亜鉛
- 髪の成長や免疫機能に必要。吸収に影響する遺伝子もチェック。
- 鉄分
- 抗酸化力やコラーゲン生成
- ビタミンC(抗酸化力、コラーゲン合成)
- ビタミンE(細胞の保護、血行促進)
- 脂肪酸代謝
- オメガ3、オメガ6脂肪酸のバランスを調整する力がわかる。
- 皮脂バランスや頭皮環境にも影響。
遺伝子検査を受けるには
- 病院や毛髪クリニック、または家庭でできる遺伝子検査キットを利用することが可能です。
まとめ
育毛には、単に育毛剤を使うだけでなく、まずは自分の体質や健康状態を知ることが重要です。根本的な原因を把握し、足りない栄養素を補ったり、生活習慣を見直したりすることで、髪の健康を内側からサポートしましょう。